BigManで遊んだ

f:id:yosuke-m:20120201141036p:plain id:nyaocatさんが公開していたゲーム「BigMan」と「Dangerous World」で遊んだ。どちらもなかなかクオリティが高く、楽しませてもらったのだけど、どちらがより面白いのかと聞かれれば「BigMan」だ。「Dangerous World」の方が明らかに手間暇かかっているので、こういう感想をはっきりと述べるのは多少心苦しいのだけれど。

 

BigMan」は巨人を操作して、迫り来る兵士や爆撃機をひたすら倒していくというゲームだ。敵は無限に出てくるので、必ず巨人は最後に倒れる。グラフィックと音楽が、そんな儚さを強調する。

普通にプレイした場合、巨人はおおよそ6日6晩で死に至るようだ。しかし、兵士から城を守った巨人がここで死に至り、人々の記憶、あるいは記録に残ったという事実はプレイヤーに知らされる。

モティーフからは「ワンダと巨像」の逆をやったという印象を受けるが、プレイ後の余韻はそれとは全く異なる。「BigMan」は「死」にずっと強くフォーカスを合わせているからだ。「BigMan」はそれは現代の先行き不透明な社会の中で、ある種の生きる指針を見いだそうとする若者の姿に強く合致するものがある。

……と、手放しで褒めてみたけれど、もちろんBigManの全てがすぐれているというわけではない。ゲームプレイとしては4つある技のうちのだいたい2つを繰り返し出していればよく、単調さが拭えない。4つの技を生かす場面がそれぞれあり、もう少し考えて技を繰り出すようにすれば、ゲーム性はもっと上がったと思う。

ただ、グラフィックとサウンド、そしてゲームプレイがきちんと一本の軸で結ばれたゲームはなかなかなく、そういう意味で、僕はこの「BigMan」を高く評価する。

最近はインディーズによるゲーム開発もずいぶん洗練されてきており、こういったミニマルでテーマ性の高いゲームが多くリリースされている。そういった作品を今後もこのブログで取り上げていきたい。