日本のインディーゲーム開発者が見ておくべきカンファレンス・コンペティションのまとめ
総括
ゲームメディアやカンファレンスの数が増え、日本語でもゲーム開発に関する情報がかなり入手しやすくなってきました。
しかしながら、そういったメディアが一般のプレイヤーにまで届くようになったとは言い難く、依然としてマーケティングが、ゲームの売り上げを大きく左右しています。
海外のコンペへの入選は、インディー開発者がパブリッシャーと手を結ぶ最短ルートになりつつあります。
一方、国内のコンペは気楽に応募できる代わりに、受賞のメリットは極めて小さいのが現状です。
カンファレンス
GDC(Game Developers Conference)
世界最大のゲーム開発者カンファレンスです。
近年ではインディーゲーム開発者が登壇することも多く、そういった意味でも注目は欠かせません。
資料は公開されているものとされていないものがあります。
CEDEC(Computer Entertainment Developers Conference)
CESA(日本のゲーム会社業界団体)の主催する、国内最大のカンファレンスです。
CEDEC2011以降、大部分の資料はCEDiLで閲覧できるようになりました。
全ゲ連(全日本学生ゲーム開発者連合)
安価な制作ツールでどう乗り切るか、というような、小規模デベロッパーならではのセッションが多い印象です。
資料の大部分は無料でダウンロードできます。
GameCS 2013(ゲームコミュニティサミット2013)
まだ一度しか開催されていませんが、ディレクションやマネタイズに関するセッションが充実している印象を受けました。
資料は無料でダウンロードできます。
SIG-Indie(IGDA Japan 同人・インディーゲーム部会)
なぜかPlayStation Mobile系のセッションが多い気がします。
資料は無料でダウンロードできます。
DiGRA Japan(日本ゲーム学会)
ゲームフィケーションやゲームのアーカイブに関する学術的な話題が豊富です。
資料は有料です。
TIGSource
カンファレンスではありませんが、海外の有名なゲーム開発者フォーラムであるTIGSourceを紹介しておきます。
開発者向けフォーラムを提供すると同時に、様々なコンペも開催しているようです。
コンペティション
Independent Games Festival
海外のインディーゲームコンペティションの中では最も有名です。
Main Compeletionではエントリー料として$95必要ですが、Student Showcase Competitionには無償で応募できます。
この賞を受賞したタイトルで、日本でも有名なものと言えば「Fez」「Minecraft」などでしょうか。
IndieCade Festival
音響部門、ビジュアル部門、ゲームデザイン部門といった風に、部門が細かく分かれているので、どれか一つでも突出した要素を持つゲームが受賞する傾向がある気がします。
エントリー料として少なくとも$80が必要です。
日本ゲーム大賞 アマチュア部門
おそらく日本のゲームコンペの中では最も有名です。
ゲーム専門学校の作品が受賞作品の大半を占めており、コンシューマーゲームっぽい作品が受賞する傾向があります。
福岡ゲームコンテスト
「Windows上でC、C++、C#、Javaを用いて書かれた作品」というよく分からない制限があります。
受賞作品の傾向は日本ゲーム大賞と似ています。
9leap
JavaScriptで書かれたスマートフォン向けHTML5ゲームを対象としたコンテストです。
enchant.jsの会社が関わっていますが、別にenchant.jsを使う必要はないようです。
学生CGコンテスト
ゲームだけでなくコンピュータアート全体を対象としたコンペです。
アート寄りの作品が受賞しているイメージがありますが、作風次第では狙っていけると思います。